企業運転講習(研修)は何をするの。

導入するメリット

企業において、社員による業務中の交通事故が発生した場合、
社会的なイメージダウンや社会的信用の失墜、それによる顧客離れで減益、
慰謝料や修理代など金銭的な損失、企業側が被る損害は計り知れません。
公共交通の安全を守る、自社の従業員やその家族を守る意味でも、
常に業務中のリスク管理を行い、
事故防止に努め、業務中の安全行動を徹底する必要があります。
また、企業の社会への影響に対する責任が問われる中、安全運転教育は欠かすことの
できないものとなっています。
安全運転研修によって、
社員一人一人の安全意識を高めることは、会社の社会的責任やコンプライアンスを
高めることにもつながるでしょう。
4つの安全運転研修
企業の安全運転講習には、4種類あります。
それは、
新入社員研修、一般社員研修、事故惹起研修、運転指導者向け研修の4種類です。
その一つ一つの内容について説明していきます。
新入社員研修
運転経験の少ない新入社員に対し、業務で運転するために必要な技術と知識を
伝えるものです。
運転適性検査により性格特性を把握し、座学研修において企業ドライバーとしての自覚、
安全運転の知識、運転技術のスキルアップを図ります。
実技研修では、運転技術のスキルアップはもとより、安全意識について重点的に指導し、
交通事故防止につなげていきます。
その上で、業務時の単独運転の可否の判断し、
一人一人の運転傾向に対する具体的な指導を行います。
新入社員研修の内容は主に下記の通りです。
- 適正検査:OD式運転適性検査により、運転技能、性格特性、運転マナー等の結果から、傾向を絞り込んでいきます。
- 座学研修:企業ドライバーとして業務中に運転することの自覚と責任について理解し、安全運転をするための知識を身につけます。(また、危険予測トレーニングを行い、安全意識の向上を図ります。)
- 実技研修:1.路上において運転操作や法令遵守、駐車技術のチェックを行い、ディスカッションで改善点を理解し、運転に生かします。
2.改善点や弱点を克服できるように練習し、習熟度や改善定着度を判断します。
一般社員研修
頻繁に運転する社員や、運転する部署に異動になった社員など、
運転技術の確認をしたい社員に対して、年に一度の研修を実施し、
悪い習慣がついていないかの確認や、安全に対する意識の再確認
を行います。
また、事故を起こしてからではなく、事故を未然に防ぐための運転技術の確認や、
安全意識を高めるための研修です。
内容は、まず運転適性検査により性格特性を把握し、座学研修で企業ドライバーとしての
意識の向上を図ります。
実技研修では、
運転時の悪い癖や習慣を改善し、今後事故にあわないための防衛運転を身につけます。
年に一度研修を受ける事で、
運転技術や安全意識の低下を防ぎ、事故防止につなげられます。
事故惹起者研修
事故や違反を起こしてしまった社員や、
繰り返してしまう社員に向けての研修
です。
研修内容は、性格特性の把握、座学研修において安全運転の正しい知識を再確認後、
実技研修において、事故原因が技術不足によるものなのか、
安全意識の不足によるものなのか
を判断し、今後につながる改善をしていきます。
また、担当指導員と事故原因について話し合い、今後事故にならないためにはどうすれば
いいのかの対策を考え、目標を設定して、優良ドライバーを目指します。
運転指導者向け研修
社用車の安全な運行管理をする運行管理者や、
バスや貨物自動車の運転手を指導する乗務員、
部下の運転指導に当たる立場の方に向けた研修です。
自分で考えられる運転者の育成を目指し、指導者の意識や指導方法を考えます。
運転を指導する側の心構えや自身の運転技術の向上、指導する際に注意するべき観点など
についてトレーニングし、最後は助手席に座って、指導員が運転中に出す課題を
実際にチェックします。